美容師に聞きたいQ&A
今回はよくあるヘアケアに関する質問に答えていきたいと思います。
こういった質問に答える時どうしても気を使って優しく答えてしまうと曖昧になってしまうので、出来るだけ端的に答えてあります。
少し冷たい表現になっているかもしれませんのでどうかご容赦下さい。
Q,市販でおすすめのシャンプーは?
A,ありません。
シャンプーの良し悪しはある程度価格に比例されます。その中で低コストで作られている製品は90%以上が水なので正直似たり寄ったりといえます。よく紹介サイトなどで「〇〇という成分を使っているから悪い」なんて書いてありますが、その成分が配合されているのは全体の0.1%にも満たない量なので言うほど影響はありません。ですので市販のシャンプーから選ぶ際は自身の使用感を信じて大丈夫です。ある程度の効果を求める場合はサロン系から探しましょう。
Q,白髪染めとおしゃれ染めの違いは?
A,染料の濃さです。
白髪染めは白髪でも染まるくらい濃い染料が入っています。しかし、おしゃれ染めでも暗めに染めるような濃い染料のものは白髪もちゃんと染める事が出来ます。例えば黒染めと黒い白髪染めを比べた場合、中身はほとんど同じ配合になっています。傾向として白髪染めの方が自然な茶色(ブラウン味)が濃い傾向があり、同じアッシュ系でも白髪染めアッシュ系は茶色に近いアッシュに染まります。
Q,トリートメントをしても2~3週間程度しか持ちません。長持ちさせる方法は?
A,ホームケアを充実してください。
元々サロントリートメントのコーティングは長くても2~3週間程度しか持ちません。ですので、長持ちしないのはすでに髪が痛んでいるからです。その場合はホームケアを充実させてコーティングを重ねていくしかありません。しかし、結局は高価なホームケアを使用しなければ維持する事が難しくなってしまうのでコストが心配という方はサロントリートメントをやめてでも高価なホームケアを使用する方がお勧めです。
Q,ヘアオイルとヘアミルクはどっちがおすすめ?
A,使ってみて良いと感じる方です。
オイルもミルクも製品の構造上の違いであってもやっている事はそこまで違いはありません。ミルクは水分が含まれている等の違いはありますが、アウトバスの商品はあくまで髪の表面をコーティングする事が目的なのでどれもそこまでの補修効果は期待できません。ヘアケアの為にというよりもワックスの様なスタイリングの為に使用する感覚で、重めや軽め等の「自分の好みの質感」で選んでください。
Q,乾かさないと髪が痛むの?ドライヤーで乾かす方が痛む気がするんですが?
A,どっちも傷みますが・・。
髪は濡れたままですと摩擦に弱く切れやす状態ですがドライヤーでの熱のダメージもあります。しかし、それよりも髪が濡れたままですと雑菌が繁殖しやすくなり匂いの原因になったり頭皮のフケや炎症の原因になります。どちらかというと髪のダメージというよりも頭皮の為に乾かすと考えた方が正解です。
Q,パーマやカラーで禿げる事はあるの?
A,あります。
直接的にではありませんがやり方を間違えるとパーマやカラーで頭皮のトラブルになり、それが原因で禿げる可能性はあります。特に、体調不良や加齢などで頭皮が弱っている状態では注意が必要です。
Q,トートメントは時間をおいた方が良いの?
A,基本的に必要はありません。
ご自宅で使うタイプのトリートメントの主な目的は髪のコーティングです。時間を置いたからといって髪の内側に栄養が浸透するという事はほとんどありません。種類によっては時間を置く事でトリートメントの効果を高めますが市販で一般的なトリートメントなどはそこまで効果はないので時間を置いてもあまり変わりはありません。それよりも髪の毛1本1本に馴染むようにしっかりと揉みこんであげる方が効果的です。
Q,ラウレス硫酸ナトリウムは髪に悪いと聞いたのですが?
A,そこまで悪くはありません。
ラウレス硫酸ナトリウムは市販のシャンプーによく使われる界面活性剤ですが、実際に配合されている量はそこまで多くはありません。しかも、以前は石油から作られていましたが最近のものはほとんどが植物油から作られています。ですので特に痒くなったりしなければそこまで心配される必要もありません。
Q,パーマを長持ちさせるコツはありますか?
A,ダメージをかけない事です。
パーマは髪のたんぱく質の作用し、たんぱく質が減るほどパーマも取れていきます。逆に全くダメージが無ければほぼ取れません。パーマの語源はパーマネント(永続的な)ウェーブから来ていてその名の通り一度かければ永続的に作用します。しかし、実際はシャンプーなど普段の当たり前の事でも髪は少しづつダメージしていくのでパーマが永遠に落ちない事はありません。ですので出来るだけ髪をいたわる事がパーマを長持ちさせる結果に繋がります。
Q,量が多すぎてまとまらない。どうすればいいですか?
A,髪質次第です。
よほどのショートカットの方以外で単純に量が多いだけなら本来はまとまらないという事はありません。逆に量を軽くしすぎるとまとまらなくなります。まとまらない原因のほとんどはくせかダメージかその両方かだと考えられます。くせならば縮毛矯正をすれば改善できますしダメージならばケアを継続していけば改善されるはずです。
Q,くせ毛は縮毛矯正なしで扱いやすくすることはできないのでしょうか?
A,出来ます。
くせの度合いにもよりますが、くせを活かすスタイルにしている方も多数います。その際、カットはもちろんですがご自身のスタイリング技術も必要になります。くせを活かせるスタイリングを憶えていけば縮毛矯正をかけなくても扱いやすい髪型にする事は可能だと思います。
Q,白髪がでても目立たないカラーは何色ですか?
A,明るめのアッシュ系です。
白髪は光に当たると青く光りやすいのでアッシュ(青)系にすると少し馴染みやすくなります。しかし、明るめのカラーは根本の黒が目立ちやすくなる事や退色が早くなる事、そもそも髪質によってアッシュ系に染まりづらい事などがありますので必ずしも明るめのアッシュ系にする事のメリットがあるとは言えません。
Q,縮毛矯正とストレートパーマの違いは?
A,厳密にはありません。
もっと詳しく言うとストレートパーマというカテゴリーの中に縮毛矯正という方法があるといった感じになります。しかし正確な枠組みは無く、それぞれお店ごとにメニューは異なるので予約する前に直接そのお店に確認するのが良いと思います。
Q,髪も日焼けするの?
A,します。
しかし肌の日焼けとは逆の意味になります。肌は紫外線に当たる事でメラニン色素が生成され黒くなりますが、髪は逆に紫外線により髪のメラニン色素が分解され明るくなります。本来メラニン色素は紫外線から肌を守るものです。明るめのカラーをされている方は髪が紫外線を防げず頭皮にまで届いてしまい地肌のダメージに繋がります。カラーをされている方は髪のUVケアも忘れずに行ってください。
Q,リンスとトリートメントの違いは?
A,特にありません。
メーカによっては濃度の濃さや原材料の高さなどによって区分けされていますが、それはそのメーカー独自の基準によるもので一般的ではありません。そのため「A社のリンスはB社のトリートメントより濃度が濃い」といった事もあり一概にトリートメントの方が良いとも言い切れません。
Q,枝毛は治りまか?
A,治りません。
一度枝毛になった箇所は何をしても元には戻りません。トリートメントなどに含まれるコーティング剤で一時的に抑える事は出来ますが出来るだけ早めに切る事をお勧めします。
Q,美容室のカラー剤と市販のカラー剤の違いは?
A,特に違いはありません。
カラー剤自体の成分は美容室で使用しているカラーも市販のカラーもほぼ同じです。たまに美容室で使われているカラー剤を使用してご自身で染めている方もいますがあまり意味はありません。美容室のカラーと市販のカラーの違いは”カラーのやり方”です。
Q,どうすれば髪が早く伸びるの?
A.効果的な方法はありません。
市場には髪を早く伸ばすシャンプーやサプリなどがありますが今のところどれもそこまで効果が期待できるものはありません。逆に髪の発育を阻害する事は沢山わかっているのでそれらを避ける事が一番効果的だと思われます。引っ張れば伸びるという迷信がありますがこれは抜け毛を増やすので伸びるのは逆に遅くなります。
以上いくつかの質問に答えておきました。
是非参考にしてみて下さい。
0コメント