髪の静電気を抑えるには
この季節になると気になるこのワード
「静電気」
静電気が溜まると髪が広がりバサバサになっていきます。
それだけならまだしも静電気は枝毛の一番の原因
溜まった静電気が毛先で放電され
その衝撃で毛先が割れてしまいそれが枝毛になります。
静電気を早く取り除かないと髪に深刻なダメージを与えてしまう恐れが・・。
そもそもなぜ静電気が発生するのか。
乾燥とかダメージとかトリートメントしてないとかネットで調べると色々ありますが
正確には電気を帯びた物体の衝突つまり「摩擦」です。
極端な話 全く動かなければ静電気が発生することはありません。
しかし日常生活においてそんなことはありえないので
実際には、一日に何万回も髪同士がぶつかり合いこすれ合いそれの摩擦によって静電気が発生していきます。
湿度の高い季節は空気中の水分が多くあるので、水は電気を通しやすいという性質から
静電気も髪に溜まることなく流れ出て行ってしまうのですが
乾燥している季節はそういった事もなくどんどん溜まっていきます。
更に、髪は元々プラスの電気を帯びやすくパーマやカラーをされている場合は
電気的なバランスも崩れさらにプラスの電気を引き寄せようとします。
プラスの電気を帯びたもの同士は反発し離れようとするのですが
これを無理やりくっつけてこすり合わせる事で余計に静電気が発生しやすくなってしまいます。
これを抑えるのがドライヤー等で使われているみなさんご存じの
「マイナスイオン」
マイナスイオンとはその名の通りマイナスの電気。
プラスの電気を帯びた髪にマイナスの電気をぶつけることで電気的に中和するものです。
マイナスイオン自体が髪に良いといったわけではないのですが
これにより静電気の発生を抑え余計なダメージを防ぐ事ができます。
しかしこれも一時的なもので、空気中に含まれるイオンは流動的で
例えば空気中に漂うホコリなんかにくっついてふわふわとどっかに行ってしまい
髪も時間と共にもとに戻っていってしまいます。
結局なところ静電気を抑える為には
「摩擦を軽減する事」
「髪の電気的バランスを整える事」
この二つが重要になります。
髪の毛の電気的バランスを整える
まずは「髪の毛の電気的バランスを整えること」について。
髪は健康な状態ですとプラスとマイナスが均等にある安定した状態にあります。
しかしカラーやパーマをすると髪の毛は一気にマイナスに傾きます。
その原因がカラーやパーマに含まれる”アルカリ剤”
アルカリはマイナスの電気を持っています。
そしてそれが髪の毛の中に入っているとこんな状態
マイナスに傾いた髪は周囲にあるプラスの電気を引き寄せます。
これによって髪の毛は常にプラスの電気を帯びた状態になってしまい
この不安定な電気が静電気を発生させる原因になっていきます。
通常ですとこの状態のときにやることはトリートメントやコンディショナーなど。
一般的にトリートメントはプラスの電気を持っているのでマイナスに傾いた髪に吸着して表面を覆います。それにより静電気の発生を防いでくれるんです。
しかし、それでは髪の中にあるアルカリを閉じ込めることにもなり
一時的な静電気の発生は抑えられるがダメージは進行するという矛盾ができてしまいます。
実はこれって一番怖い状態
手触りは良いのでなかなかダメージの進行に気づくことが出来ずその状態を続けていくので
トリートメントの効力が無くなる頃にはボロボロになってしまっているかもしれません。
カラーやパーマをされている方は
まずは髪の中に侵入したアルカリを徹底的に除去することが
静電気の発生を抑えるのにとても重要になります。
しかしそのアルカリの除去が簡単ではありません。
髪の中に入ったアルカリをお湯で流すためには20時間以上連続で流し続ける必要があるらしいのです。
でも現実的にそんなことは不可能なので、別途でアルカリ除去をする作業をしていない限りカラー後やパーマ後には必ずアルカリが残ってしまいます。
普段からパーマやカラー後にアルカリ除去を行っていない方は
たとえ乾燥してきてもそのままの状態でトリートメントをするのはオススメできません。
カラーやパーマをされている方が静電気を防ぐためには
トリートメントするよりもまず普段から”髪の毛にアルカリを残さない”事が必要なんです。
摩擦を軽減する方法
次は摩擦を軽減する方法についてですが
実はこれってあえて説明することではないんです。
本来健康な髪にはキューティクルがありキューティクルの表面には薄い油の膜が張ってあります。
その為、表面が滑りやすくなり摩擦を軽減させ髪を守っています。
しかし
髪の表面にあるキューティクルは一番外側にあるので、最初にダメージを受ける所であり
カラーやパーマをされている方は間違いなくキューティクルが傷んでいます。
そして傷ついたキューティクルは写真のように凸凹ができて
摩擦が起きやすい状態になります。
こんな状態になってしまった場合有効なのがシリコン(正確にはシリコーン油)
毛嫌いされがちなシリコンですが使い方によってはとても有用です。
シリコンは強い被膜性により髪の表面に付着しキューティクルの凸凹を埋めて
表面を滑らかにしてくれます。さらに髪との親和性も高いので簡単には剥がれずに長時間髪を保護してくれます。
世間ではあまり良いイメージの無いシリコンも摩擦を軽減させるにはとても有効的ということになります。
シリコンは一般的なシャンプーやトリートメントのほかにも
ヘアオイルやミルク スタイリング剤などにも含まれています。
つまり、あえてノンシリコンのものしか使わないとか髪に何もつけないという方を除いた
ほとんどの方はすでに”気づかないうちに摩擦に対する対策”を行っているという事になります。
それでも毛先が絡まり摩擦が起きやすくなるということは
”対策をしているにも関わらず対応出来ないくらい傷んでいる”ということになります。
対応できないくらいとこんな感じ
キューティクルがほとんど残っていない状態です。
シリコンなどの髪に被膜を張る系のものは
それ単体ではなく複数が網目状や鎖状に重なりポリマーを形成します。
それらが残ったキューティクルに引っ掛かりくっつくような形になります。
つまり、キューティクルが無い状態では引っ掛かりが無く洗い流されてしまうか
髪の隙間に入り吸い込まれてオイル毛になってしまいます。
つまり
普段のヘアケアで対応しきれないくらいのダメージはそれ以前の対策が重要であり
改めてこの時期だからといって何かをしてもすでに手遅れになってしまっている事が多いという事。
この状態になったら基本的に切るしかありません。
すぐにはどうしても切りたくないという場合は
このキューティクルの代わりになるモノを疑似的につくるしかできません。
そういった事を可能にしているのがReviveトリートメントですが
それでも完全に元に戻るわけではなく完全ダメージ部分が無くなるまでは継続して行う必要がありますので、やはりそうなる前に静電気を帯びやすい髪にしないように対処するのが一番だと思います。
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