髪質改善と縮毛矯正の違い
少し前からネット上で
「髪質改善と縮毛矯正はどちらがいいんですか?」
といった質問を見かけます。
本来この質問の答えは
「クセを伸ばしたいなら縮毛矯正でそれ以外は髪質改善」
といった感じ。
でも実際にはそんな単純には答えられないかもしれません。
不透明な髪質改善の定義
以前もブログで書きましたが
本来は髪質改善といわれているものにはクセを伸ばす力はありません。
しかし、髪質改善とはメニューの名前では無くあくまで概念
お店ごとにその中身はバラバラです。
よく髪質改善トリートメントとして使われている酸熱トリートメントや水素トリートメントなどはもちろんですがそれ以外にも
トリートメントの中に縮毛矯正の成分を加えた微還元トリートメントや
酸性領域でかけるストレートパーマの酸性ストレート
場合によっては普通の縮毛矯正や普通のシステムトリートメントでも髪質改善と呼ばれていたりします。
詐欺の様に感じてしまうかと思いますが髪質改善とはちゃんとした定義がなく、グーグルで検索してみても
「髪質改善とは、髪の毛の手触りや見た目を改善する施術や行為の総称です。美容院や専門のサロンでは、トリートメントや縮毛矯正、カラーなどのメニューが提供されています」
といった紹介がされていてる感じ。
つまり縮毛矯正だとかトリートメントだとかといったメニューに関係なく、一時的にでも髪が綺麗に見えてしまえば全て髪質改善と言えてしまうんです。
縮毛矯正とそれ以外の違いとは
本来縮毛矯正(ストレートパーマ)とそれ以外のメニューとの違いは
薬剤の中に還元剤というものが含まれているかいないかで分けられます。
還元剤とは髪のたんぱく質同士の繋がりの一つであるシスチン結合を切るもの。
この仕組みは昔からあるパーマはもちろん
デジタルパーマやストレートパーマ 縮毛矯正なども全て同じ。
髪の中の結合を切り、組みなおす事により髪の形状を変える事ができるようになります。
つまりまっすぐにするにしても曲げるにしても髪の形を変えるにはこの還元剤が必要になるんです。
しかし、髪の毛の結合を切るという事は少なからずダメージに繋がります。
縮毛矯正のようにどれだけ髪が綺麗に見えても還元剤を使うという事は最低限必ずダメージが出てしまうのです。
そして本来であればこの還元剤が入っているか入っていないかが縮毛矯正とそれ以外との違い。
しかし、先程も申し上げたようにトリートメントにもクセを落ち着かせるためにこの還元剤が含まれている場合がありそれはお客様側にはわかりません。
もしかしたらトリートメントと言っているのに縮毛矯正に近い施術をされている可能性もあります。
縮毛矯正とそれ以外の違いはとても曖昧で、ほとんど美容師の塩梅に委ねられてしまっているのが現状と言えます。
しかし、これも以前ブログで書きましたが
縮毛矯正以外の縮毛矯正程の還元剤が含まれない何かではクセを伸ばす力も弱くなってしまい、結局何回もかける事になり縮毛矯正1回のダメージよりも大きくなってしまう事もある。
どれぐらいの強さでどれくらいくせが伸びるのかなど
かなり薬剤を熟知していないとなかなか良い結果にはつながらないと思います。
結論
髪のくせを伸ばしたいのであれば間違いなく縮毛矯正が一番。
その他のくせを伸ばす効果があると言われるなにかは
どれほどくせがのびるのか どれほどのダメージがあるのか どれほど持続するのか
それらは全て美容師側のある意味塩梅によって変わってきます。
それは何も知らないのに全ておまかせにしてカットするようなもの。
よっぽど信頼できる美容師さん以外にオーダーするのはかなり危険です。
ダメージが気になるからとか
時間や料金が気になるとか
あまりまっすぐにはしたくないとか
様々な理由で縮毛矯正を避けたいという方もいるかと思います。
しかし必ずしも髪質改善がダメージが無いとは限らないし
一回の施術は縮毛矯正より時間も価格も低くても何度も施術しないといけなくなりむしろ高くついてしまう事もあるし
縮毛矯正でもどれくらいまっすぐにするかをコントロールできるものもある。
この様に求めているものが必ずしも得られるわけではないんです。
ですので大前提として
・あくまでクセを伸ばせるのは縮毛矯正しかない(他は類似)
・ダメージ無しでクセを伸ばす事は絶対に出来ない
この2つを憶えておいて
縮毛矯正以外のメニューにする事に本当にメリットがあるのかとかを
担当の美容師さんとしっかり相談してから決めた方がいいと思います。
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