〇〇カラーってなんですか?
最近いろいろな名前のついたカラーって多いですよね?
一昔前はパーマにいろいろ名前がついた〇〇パーマが沢山ありました。
コテパーマ 水パーマ コスメパーマ ミルクパーマ 水素パーマ フィルムパーマ
などなど
でも結局沢山でた割には最近ではもうほとんど残ってないのが現状です。
これらも最初は物珍しさで宣伝になるのですが
時間と共にその効果もなくなりそのうち目にしなくなってくるんですね。
ですので最近多い〇〇カラーも
いつかほとんど目にしなくなっていくんだろうなと予想できます。
そんな何かと混乱しやすい〇〇カラー
今回はそういったカラーの種類を解説していきます。
どんな〇〇カラーも結局同じ?
カラーの分類として出ているのがこんな表
この他カラーリング製品として登録されていない
ヘナやインディゴなどの植物染料や
ハーブや和漢などの香草系のカラーがあります。
そして皆さまが一般的に使用されているカラーが一番上の酸化染毛剤です。
サロンで行われているおしゃれ染めや白髪染めの他、市販のカラーもほとんどがこれです。
そして世に出ている〇〇カラー
これもほとんどがこの酸化染毛剤に当たります。
よくあるオーガニックカラーとかも普通の酸化染毛剤です。
そしてこの酸化染毛剤は全てアルカリと過酸化水素を反応させて発色するものなのでどんなに傷まないかのような文言が入っていても必ずダメージがあります。
結局はこのアルカリと過酸化水素を何とかしない限りカラーによるダメージは変わらないんです。
よくある〇〇カラーの種類
普段目にする〇〇カラーのほとんどが酸化染毛剤なのですが
そのなかでもよく見かける〇〇カラーをわかる範囲で紹介していきます。
高発色系カラー
イルミナカラー エヌドットカラー アディクシーカラー アドミオカラー クオルシアカラー スロウカラー 透明感カラー etc.
ブラウン味を抑えて染まるので透明感が出やすくや高彩度のカラーが綺麗に染まる。
ブリーチ力が高い傾向があり髪のメラニンをかなり減らしてしまうので退色が早く退色後にかなり明るくなりやすい。
気を付けないと時間がたってからのダメージが大きくなりやすい。
phやアルカリ度が高い傾向なのでしっかりとアルカリ除去をしないとダメージが加速する。
中にはより透明感を出すために既染部(既に染めた箇所)にも高アルカリのカラーを使用する事もあり、その際はかなりダメージが進行し色もちも悪くなる。
コーティング系カラー
オイルカラー イノアカラー グロスカラー etc.
油分や高分子ポリマーなどのコーティング剤が普通のカラーより多く含まれている為艶がでやすい。
透明感を出したり高彩度に染めるのは不向き。質感も少し重め。
コーティングが強い為パーマや縮毛と少し相性がわるい。
コーティングのおかげで一時的に手触りが良くなるがはがれてくると一気に手触りが悪くなったように感じやすい。
薬剤が残留しやすいのでしっかりめの残留除去が必須。
プレックス(酸)系カラー
Rカラー ファイバープレックスカラー オラプレックスカラー etc.
ジカルボン酸やマレイン酸などの酸性の成分が入っていて髪の引き締め効果で髪を強くすることができる。
少し硬くなりやすくごわつきなどを感じやすい。
たまに《ダメージ9〇%カット》等の表現があるが実際は酸性の引き締め効果により《カラー直後の枝毛、切れ毛になる確率を9〇%減らせる》というも。
ダメージがあるのはもちろん、効果が切れた後の枝毛切れ毛はあり得るのでそこは美容師さんも誤解されがちなので注意が必要。
ヘアエステカラー
うねりや広がりを抑えてまとまりやすくすると言われているカラー。
主に酸熱トリートメントに使われるグリオキシル酸などが含まれているが、微量の為酸熱トリートメントほどの効果は期待できない。
元々酸熱トリートメントでは地毛のくせを伸ばす事はできない為、カラー剤に縮毛矯正などに使われる還元剤が含まれている事もある。その場合は通常のカラーよりもダメージが大きくなる事もあり、元が軟毛やねこっ毛の人には不向き。
還元剤を加えても元のクセを伸ばす程の力はないのでしっかりとしたくせ毛の人はあまり効果を感じられない。
カラー後にアイロン処理をする事が多いのでそれによってその場は綺麗に見えるが翌日には元通りな事もあるので良し悪しの判断は数日後にした方がいい。
ドクターカラー
主にケラチンなどのたんぱく質が含まれているカラー。
カラー剤に添付したり前処理としてカラーを塗布する前につけたりと様々。
たんぱく質が髪の隙間を埋めて染まるのでカラー前より質感が向上しやすい。
トリートメントと同じで髪が治るわけではないので時間と共に質感が落ちる。
カラーの染まりを邪魔してしまう可能性もあるので染まりにくい方には逆に負担になる事もある。
サロンによってやり方に違いがあるので美容師さんの経験値や技術力にかなり左右される。
効果がよくわからないカラー
オーガニックカラー ボタニカルカラー 艶カラー コスメカラー ケアカラー
ほんのわずかの何かが含まれている等、通常のカラーとの違いがはっきりしないものが多くメリットが特にありません。
オーガニックカラーは以前もブログで書いたように通常のカラーと特に変わらないし
コスメカラーとはコスメ(化粧品登録)のカラーという事なので基本的にリフト力(明るくする力)はありません。もしかしたら毛先にカラートリートメントをしただけなんて可能性もあります。
艶カラーに至っては各メーカーそれぞれ艶をだすための何かは必ずと言っていいほど当たり前に入っているので特段推す事でもありません。
これらは全て宣伝目的での名称の可能性があるので何がどれぐらい効果があるのかを施術前にサロンに確認した方がいいかもしれません。
最近多い髪質改善カラー
最近サロンで見かける髪質改善カラーの多くは先程の「プレックス系カラー」に当たります。
これらはカラー剤に元々含まれていたり、添付するだけでいいのでとても簡単に施術することが可能です。
添付する規定量さえ守っていればさほど染まりに影響する事もないので通常のカラーと同様に扱う事ができ、特別な技術を要しない為多くのサロンで扱われるようになりました。
しかし先程も書いたようにあくまで効果は一時的でありダメージが無くなるものではありません。
一部のサロンではカラー剤のアルカリをプレックス(酸)が中和する為アルカリが残留しない。といった感じに勘違いしている事もあるようですが、こういったプレックス剤は酸度が低い為カラーのpHはほとんど変化しません。
むしろカラーのアルカリを中和してしまうと染まらなくなってしまいます。
カラーのアルカリ除去とは全く別物になり結局アルカリが残留してしまうとダメージにつながる事は変わりありません。
場合によっては酸による収れんとアルカリによる膨潤を繰り返すことでキューティクルが傷つく可能性があったり。
あまりpHの低い酸は髪の内部のアルカリが外に出にくくなり残留しやすくなる可能性もあります。
ここら辺は専門的な事なのであくまで美容師さん向けですが
メーカーさんは自社の製品のデメリットはなかなか教えてくれないのでそこは自分でしらべるしかありません。
どんなものでも必ずリスクはあるという事をわかったうえで扱って欲しいなと思います。
カラーのダメージはやり方で変わる
今回巷でよくある様々な〇〇カラーについて解説しました。
今回の記事を読んでわかったかと思いますがどんな〇〇カラーも結局は同じ酸化染毛剤というものであり、それらは特徴の違いはあるけどダメージ自体はちゃんとあるんですよね。
ですので今後カラーを選ぶ際は
カラーの種類はあくまで色や染まり方の特徴やカラー直後の質感として選んでいただいて
ダメージはまた別で考えた方が良いです。
最近では他店との差別化を図るためになんでもない普通のカラーでさえ何かしらを付けた〇〇カラーと名付けているサロンも増えてきているので見極める目も必要です。
全てに共通して言えるのは
求める効果に応じてそれ相応のコストがかかるという事。
どんなに心惹かれるような名前もある程度値段相応です。
良いものを使えば必ず高くなるし手間がかかるものなら必ず施術に時間がかかる。
それはどんなサロンでも変わりません。
そして何よりもカラーのダメージはカラー剤で変わるのでは無くやり方で変わるという事。
当店の髪質改善カラーは上記で言うとプレックス系カラー、ヘアエステカラー、ドクターカラーをベースとしておりますがそれだけでダメージを減らせるとは考えていません。
カラーのダメージとは
カラー剤に何かを混ぜたからダメージが減らせるとか
カラー前に何かをつけたからダメージを減らせるといった単純なものではありません。
大事なのは適材適所の判断と処置
髪の中という目に見えない箇所をどれだけ正確にイメージしてどれだけ適格な施術ができるか
〇〇カラーは一つの手段でありそれが最適解とは言えないんです。
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