退色しにくい髪にするには

前回のブログで書いた書いたように、一度髪を明るくすると退色しやすくなる。

それは、髪を明るくする為に必要なアルカリは髪に穴をあけるドリルの様なものであり

そのアルカリの量や強さなどで髪にあく穴は変わってくる。

髪にあいた穴はふさがる事が無いので一度カラーをすると必ずその穴の大きさに応じて色は抜けていってしまう。


カラーの退色を抑える為の方法は結局なところ、そのアルカリの量や強さを出来るだけ抑えて、カラーの時に出来る髪の穴を出来るだけ小さく少なくしていくしかない。




8レベルのカラーは実は10レベルまで明るくしている?


よく髪の明るさをレベルで表しますが

そのレベルを前回のブログの様な図で表すとこんな感じ。


このように中心に行くにつれてレベルが上がり明るくなっていく。

明るくする為にはそれだけ深い穴をあけなければなりません。


例えば髪を8レベルまで明るくする為にこの様に8レベルの深さまで穴をあけます。


そうするとこのように穴があいた部分が脱色(ブリーチ)され8レベルの明るさの髪になります。


この状態でしたら8レベルの所までしか穴があいていないのでそれ以上は色が抜けていく事もない。


これだったらカラー後に明るくなっていく事はほとんど無いはずです。


しかし、普段しているカラーはこうではない。


カラーは脱色と発色を同時に行っていて染まり上がりの明るさは

残りのメラニン色素 + カラーの染料 = 染まり上がりの明るさ

となるので

ここまでだと脱色しただけで発色は行われていないのでまだ途中の段階という事。


この後に脱色された部分に染料が加わって初めてカラーが完成となる。


つまりこの場合

8レベルまで明るくなった髪に染料が加わるので


この様になり

染料が加わる分染まり上がりは8レベルより暗い6レベル程の明るさになってしまいます。

ですので普段8レベルの明るさの色に染めるとしたら実際はこの様に

まずは10レベルの所まで穴をあけて

その上で染料を加える事で初めて8レベルの明るさになります。


しかしこの状態ですと10レベルの所まで穴があいているので

時間と共に染料は抜けていき、どうやっても10レベルくらいまでは自然に明るくなってしまいます。



よく高彩度のカラーは退色しやすいと言われていますが理由はこういった感じ。


高彩度のカラーは色をはっきりと見せる為にカラーの染料を多く入れる必要がある。

染料を多く入れるにはより深い穴をあけて染料が入るスペースを作らないといけないので、実際は10レベルどころかそれ以上に明るくしているからです。


ですので同じように8レベルのカラーでも退色していくと

10レベル以上、場合によっては12レベル以上も明るくなっていってしまいます。


色の鮮やかさと色持ちは反比例してしまうんですね。


簡単に言ってしまえば

”自分の本来の髪の色”から離れれば離れるほど色持ちが悪くなるということです。





色持ちの悪いカラーと良いカラーの比較


色持ちの悪いカラーの例


深く穴を沢山あけると


薬剤が入る入口が多いので染まる速度が速くなり、染料がスペースが沢山出来るので色味がはっきりとした鮮やかなカラーになる。

しかし、穴が多いので染料が抜けやすく、深く穴があいているので退色後にかなり明るくなってしまう。


逆に色持ちの良いカラーの例


穴の数を少なくあまり深くあけない


染料が入るスペースがないので色味はあまり出ず自然色になる。


しかし、穴が小さく少ないので退色しにくく退色後も明るくなりにくい。


極端な例えになってしまいましたが結局なところ

色持ちを重視するか仕上がりの色を重視するかの二択になります。



両立出来るのが理想ですが実際そんな都合の良いものはなくあくまでバランスの問題

”どっちよりのカラーにするか”で決まります。





知らないうちに退色しやすい髪にされているかも


よく赤味がでやすい髪の方が「アッシュ系の色で染めてすぐ色が抜けてしまった。」

みたいな事をよく聞きますが

本来は赤味がでやすい髪の方はメラニン色素の量が元々多いので退色しにくく、退色してもそこまで明るくならないはず。


しかし、すぐ抜けてしまうのは赤味を消すために前例の様な染め方をしてることが多いからです。


その場合無理やり赤味を消したカラーにしない方が色持ちは良くなります。


こういったことは微妙な判断になってくるのでそこはお客様と美容師の信頼関係も重要になります。

よく理解して丁度良いバランスを見つける事が退色に悩まされることを解消するコツだと思います。


同じカラーを繰り返していてどんどん退色が早くなっている場合、何度もドリルを差し込まれている様な染め方をしている可能性があり、それは単純な”ダメージのせいで退色が早くなった”とは言い切れません。


ただどんな場合でも絶対にやってはいけないのは

すでに明るい髪に更にアルカリで穴をあけること」と

アルカリが残留して穴をどんどん広げてしまうこと

この2つは全くメリットが無く、どんどん退色しやすい髪になるだけです。



前者は

すでに明るい髪という事はすでに髪に穴があいている状態という事。


カラーは何か月かおきに繰り返し染める方が多いので一度染めた部分と根元の伸びてきた部分を同時に染めたりします。

しかし、一度あいた穴がふさがることは無いので、すでにあいているのにアルカリというドリルを使う必要はないんですよね。


極端に色を変えたりもっと明るくする時以外はアルカリは必要ありません。

基本的にワンブリーチ(明るくするカラーは一度)だけでその後のカラーは可能なんです。


同じカラーを繰り返していてどんどん退色が早くなっている場合、何度もドリルを差し込まれている様な染め方をしている可能性があり、それは単純にダメージのせいというよりは、そうなるカラーをしているからかもしれません。


後者に関してはいつも言っている残留除去。

染めた後もアルカリが残っているという事は髪にドリルが刺さったままのようなもの。

どうなるか考えただけでも怖くなりますよね。


ドリルがささったままでは穴は広がりつづけていきます。


仕事を終えたアルカリは髪に害でしかありません。

カラー後、出来るだけ早くしっかりとアルカリを除去してあげる事はダメージはもちろん色持ちの向上につながります。



この2つをクリアしない限りは退色は早くなる一方で、その間にどんなシャンプーやトリートメントをつかっても変わりません。



結局退色を抑えるには

”どういった染め方をするか”

が重要ということになります。



補足ですが、よくカラー用のシャンプーというものがあります。

こういったものの大半が、シャンプー時にカラーの染料が抜ける量を少なくする為にかなり洗浄力を抑えた作りになっています。

こういったシャンプーを使う場合、洗浄力がかなり低いのでかなり時間をかけて洗うか⒉、3回洗ってあげないと頭皮の汚れは落ちにくくなっています。

確かに色持ちは良くなりますが、その分しっかりと頭皮の洗浄をしてあげないと頭皮の状態を悪化させてしまうので注意が必要です。

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