イルミナカラーならダメージが少ないとは限らない


数年前から、初めてご来店されるお客様に

「以前通っていたサロンでずっとイルミナカラーをしていたんだけど、なんか傷みがひどくなった気がする。」

とか

「イルミナカラーをしていたら色もちが悪くなった気がする。」

といったお話をよく耳にするようになりました。



イルミナカラーは、透き通るような透明感や上品なツヤ感が特徴のヘアカラー剤です。


特に日本人の髪特有の赤みを抑えたやわらかな発色が可能で、ブリーチなしでも外国人風カラーを楽しめるとして、多くの方に支持されています。


また「ダメージが少ないカラー」としての紹介されている事も多いので、そういった印象を持っている方も多いかもしれません。


しかし

イルミナカラーを使えば必ずしもダメージが少ないとは言えないんです。



実はイルミナカラーは「発色を重視した設計」のカラー剤であり、決して“ダメージレス”な薬剤ではありません。

むしろ薬剤の反応性が高いため、使い手によっては髪に大きなダメージを与えてしまうこともあるのです。

今回は、イルミナカラーの仕組みやダメージのリスク、その上で本当に髪を守るために必要なことを詳しく解説します。






イルミナカラーも酸化染毛剤のひとつ


まず理解しておきたいのは

イルミナカラーは「酸化染毛剤(アルカリカラー)」の一種であるということです。


これは一般的な白髪染めやファッションカラーと同じ分類で、アルカリ剤と過酸化水素を混合して使用するカラー剤です。


[カラー剤の構造図]


アルカリ剤が髪のキューティクルを開いて、薬剤を内部に届ける準備をする。

過酸化水素がアルカリ剤と反応し活性酸素を発生させ、髪内部のメラニン色素を分解し、同時に染料が発色。

その反応により髪の色が変わる。


このプロセスは髪にとって決して優しいものではありません。


キューティクルが開くことで髪は水分保持力を失い、過酸化水素を使用すれば、酸化が続いて髪の内部構造が壊れてしまう可能性もあります。


イルミナカラーもこの構造に基づいている以上、他のカラー剤と同様に髪を傷めることになります。






「マイクロライトテクノロジー」は表面ダメージ軽減の工夫


イルミナカラー独自の技術として「マイクロライトテクノロジー」がよく紹介されます。


これは、金属イオンと染料の不要な反応を抑え、染毛時の摩擦を軽減することで手触りやツヤを良くするというもの。


この技術によって、カラーの施術中に髪表面で起こる摩擦ダメージは軽減される可能性があります。


しかし重要なのは、このテクノロジーが作用するのは“あくまで髪の表面”だという点。


内部の化学反応(アルカリや過酸化水素による影響)までは抑えることができません。


つまり、見た目はなめらかに見えても、内部では従来の酸化染毛と同様の負担がかかっていることもあるのです。





発色を重視したイルミナカラーの本質


イルミナカラーは「誰が使っても綺麗に発色しやすいカラー剤」として開発されています。

これは、薬剤の反応性が高く、色の発色にムラが出にくいような処方になっているということ。


その分、使い手が細かく調整しなければ、髪に強く反応しすぎてしまう危険性もあるのです。


また、イルミナカラー等の高彩度で透明感の強いカラーは、通常のカラー剤よりも髪のメラニンをより多く脱色する必要があるため、その分ダメージも大きく、結果として色もちが悪くなりやすいという一面もあります。


特に、ダメージレベルが高い髪・過去にブリーチや縮毛矯正などの施術を受けている髪には、想像以上の負担がかかることも。


“使い手を選ばずに発色しやすい薬剤”=“反応が強い”という設計は、ある意味市販のカラー剤に近い仕組みであるため、より慎重な使用が求められる薬剤とも言えるでしょう。





本当に髪を守るために必要なこと


髪のダメージを最小限に抑えるためには、薬剤そのものだけではなく「使い方」と「施術後のケア」が重要です。


たとえば

・髪質・ダメージレベル・過去の施術履歴などを丁寧に見極め、状態に合った薬剤を選定する。

・必要以上のアルカリや過酸化水素の“強さ”や“濃度”にならないように細かく調整する。

・カラー後にはしっかりと残留物を除去し、髪のpHを酸性領域に戻す処理を行う。


特に見落とされがちなのが、「残留物の除去」。


役目を終えたアルカリや過酸化水素が髪の内部に残ってしまうと、時間の経過と共に酸化が進行し、髪のタンパク質を壊してしまいます。


これがパサつき、うねり、枝毛や切れ毛の原因となり、ひいては白髪や薄毛の原因にもなってしまうのです。


こうした処理には、時間をかけたすすぎやシャンプーはもちろん、専用の処理剤によるpH調整・過酸化水素分解などが含まれます。


これらの工程を丁寧に行うことで、カラーによるダメージは大幅に軽減できます。






美しい髪を保つために——薬剤選びよりも


高性能な薬剤であっても、それを使いこなせるかどうかは美容師の技術と知識にかかっています。


イルミナカラーは確かに魅力的な製品ですが必ずしもダメージが少ないとは言えません。


むしろダメージリスクの高いカラー剤であり、髪の状態を正確に判断し、適切な施術を行うことが大切です。


本当に美しい髪とは、“見た目のきれいさ”だけではなく“内部まで健康であること”。


そのためには、あなたの髪を大切に扱ってくれる美容師と一緒に、薬剤の使い方やアフターケアまで考えることが何より重要です。


薬剤選びも大切ですが、それ以上に“美容師選び”が髪の未来を左右します。

ぜひ信頼できる美容師とともに、本当にダメージの少ないカラーリングを手に入れてください。




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