確実に増えた20代の白髪、薄毛問題
最近、お客様とのカウンセリングで、20代、30代の若い世代の方から「薄毛が気になる」「白髪が目立つようになってきた」というお悩みを伺うことが本当に増えました。
以前は40代以降のお客様が中心だったお悩みが、確実に若い世代にも広がっているのを肌で感じています。
事実統計でもでているようで
10年前と比べると明らかに白髪や薄毛に悩まされている20代が増えているようです。
「まだ若いから大丈夫」なんて思っている方も多いかもしれませんが 実は、若い世代の薄毛・白髪問題は決して他人事ではありません。
今回は、その背景にある原因を少し深く掘り下げて解説していきます。
なぜ?若い世代に増える薄毛、白髪の悩み
若い世代の薄毛や白髪の増加には、複合的な要因が絡み合っています。
不規則な食生活や睡眠不足、慢性的なストレスといった生活習慣の乱れは、頭皮環境を悪化させ、髪の成長サイクルを乱す大きな要因となります。
しかし、特に警鐘を鳴らしたい大きな原因の一つに 「ヘアカラーの乱用」 が挙げられます。
おしゃれ染めを楽しむことは、自己表現の一つとして非常に魅力的です。
しかし、その頻度や方法によっては、デリケートな若い世代の髪や頭皮に深刻なダメージを与え、将来的な薄毛や白髪のリスクを高めてしまう可能性があるのです。
ヘアカラーの乱用を招く4つの要因
では、なぜ若い世代でヘアカラーの乱用が後を絶たないのでしょうか?
その背景には、以下の4つの要因が複雑に影響していると考えられます。
1. 手軽にできる「セルフカラー」の増加
インターネットやSNSでカラーリングの情報が溢れ、ドラッグストアやバラエティショップで手軽にカラー剤が手に入る現代。
美容室に行く時間や費用を抑えたいというニーズから、セルフカラーに挑戦する方が増えています。
しかし、市販のカラー剤はアルカリ濃度が高く、髪や頭皮への負担が大きいものが少なくありません。
しかし、それ以上に深刻な原因となっているのがカラーの流し残しです。
ご自身で染める場合どうしても薬剤の流し残しが多くなります。また、カラー後の髪の手触りの悪化を恐れるがゆえに、洗浄力の弱いシャンプーを使用したり、トリートメントを使用して薬剤を残留させやすい状況を作ってしまいます。
カラー剤は、皆様が想像している以上に、遥かに毛髪や頭皮に残留しやすいものであるという事を忘れてはいけません。
2. 「コロナ禍」におけるセルフカラー需要の増加
2020年以降のコロナ禍は、私たちの生活様式に大きな変化をもたらしました。
外出自粛や美容室の営業時間の短縮などにより、「美容室に行きたくても行けない」という状況が生まれ、自宅で手軽にできるセルフカラーを選択する方が急増しました。
この期間にセルフカラーを習慣にした方も少なくなく、髪や頭皮への継続的な負担が懸念されます。
3. 魅力的な価格設定と安易な施術「カラーの低価格化と専門店の増加」
近年、駅前や商業施設を中心に、手頃な価格でヘアカラーを提供する専門店が増加しています。
これは、人件費や薬剤コストを抑え、更に出来るだけ手間を省き業務のスリム化を図ることで低価格を実現しているケースが多く見られます。
その結果、お客様一人ひとりの髪質や頭皮の状態を十分に把握しないまま、マニュアル化された施術が行われたり、本来必要な工程が省略されたりすることがあります。
特に、カラー後の髪に残ったアルカリ剤や過酸化水素を中和・除去する**「残留除去」の工程は、髪のダメージ進行を抑えるために非常に重要**ですが、コストや時間を削減するために省略されている場合が多くあります。
このような安易な施術の積み重ねが、頭皮や髪の内部へのダメージを蓄積させ、薄毛や白髪を誘発する原因となり得るのです。
4. ダメージが分かりにくい「カラー剤の進化」
近年のカラー剤は、「ダメージレス」「低刺激」といったキャッチフレーズで販売されているものが多く、実際に以前に比べて刺激が少なく、染まり上がりの手触りが良く感じるかもしれません。
しかし、これはあくまで表面的であり、髪の内部では確実に化学反応が起こり、負担がかかっています。
ダメージが目に見えにくい分、油断して頻繁にカラーを繰り返してしまうことが、結果的に深刻なダメージに繋がる可能性があります。
「一見綺麗に見えるけど中身はボロボロ」
というのは最近のカラーに多い傾向です。
カラーを楽しむために必要な事
おしゃれを楽しむ気持ちは大切にしたい。
若い世代であるからこそ、髪と頭皮の健康を守りながらカラーリングを楽しむ方法を選択して頂けたらと思います。
当店で大切にしている事は
* 丁寧なカウンセリングと頭皮診断: お客様の髪質、頭皮の状態、過去のカラー履歴、そしてライフスタイルまでを丁寧にヒアリングし、目に見えない状態も把握し施術します。
* オーダーメイドの薬剤選定と塗布技術: 豊富な知識と経験に基づき、お客様一人ひとりに最適なカラー剤を調合し、頭皮への刺激を最小限に抑えながら、”ただキレイに染める”だけではないヘアカラーをしています。
* 徹底的なダメージケアと残留除去: カラーリングによる反応をしっかりとコントロールし、残留アルカリや過酸化水素を丁寧に除去する処理を行います。これにより、カラー後のダメージ進行を抑制し、髪の健康な状態を保ちます。
* ホームケアのアドバイス: サロンでのケアだけでなく、ご自宅でのヘアケア方法や頭皮マッサージ、紫外線対策など、お客様の髪と頭皮の状態に合わせた具体的なアドバイスをさせていただきます。
最後に
今回は、若い世代に深刻化している薄毛、白髪問題の背景にある、ヘアカラーの乱用とその要因について深く掘り下げて解説しました。
特に、若い世代に限らず安易なセルフカラーや低価格カラー専門店の利用は、目に見えない髪と頭皮への負担を蓄積させ、将来の髪の悩みに繋がる可能性があります。
おしゃれを楽しむことは素晴らしいですが、大切な髪と頭皮の健康を守るためには、専門的な知識と技術を持った専門的な美容室の施術は必要不可欠です。
もし、髪のボリュームの減少や白髪の増加が気になり始めたら、出来るだけ早めにご相談下さい。
0コメント