白髪ぼかしハイライト(脱白髪染め)の注意点
去年位から流行り始めている白髪ぼかし
雑誌やSNSなんかで多数紹介されていて
白髪染めを使わない白髪染めとか脱白髪染めとか言われています。
基本的なやり方は
ブリーチ等でハイライトを入れて白髪の部分と染めた髪をぼかす事。
黒の隣に白があるとはっきりと目立ってしまうので
白の隣に明るめの色を置く事で白を際立たせないようにする。
上手く使えば根元から生えてくる白髪をぼかす事ができ
カラーの頻度を減らす事が出来ます。
しかし、この白髪ぼかしにもいくつかデメリットがあり
それを知らずにやってしまうと後で後悔する事になるので注意が必要です。
今回はその注意点をいくつか紹介しようと思います。
【ダメージが大きい】
基本的にハイライトはブリーチを使うのでダメージが大きくなります。
そして以前ブログでも書きましたが
最近多く使われているケアブリーチでもブリーチはブリーチ。
普通のブリーチよりもだいぶダメージを減らす事はできますが
それでも普通に染めるよりはかなりダメージはあります。
ブリーチを使えばその後のパーマや矯正はかなり難しくなるし
髪は一度ダメージを負うと元には戻らないので切るまでダメージは残ります。
ロングの方はダメージを無くすまで何年もかかってしまいます。
そういった方達にはたとえケアブリーチでもハイライトはおすすめは出来ません。
ブリーチを使わずにぼかす方法もありますが
用途が限定されてしまいほとんどぼかしにならなかったりもします。
デザインとダメージは比例しやすいので
白髪ぼかしというデザインはやろうとすればするほど
ダメージのリスクが高くなるものだと認識して下さい。
※最近、白髪ぼかしはカラーの回数を減らせるのでダメージが小さいといった内容の広告を見かけます。
しかし、通常であれば白髪染めを何回か繰り返すよりもブリーチ一回の方がはるかにダメージが大きくなります。
そもそもカラーの回数を減らせるのは条件が整った場合のみで全員がそうとは限りません。
こういった広告にも注意した方が良いかもしれません。
【白髪が多い人には向かない】
白髪ぼかしはその名の通りあくまで”ぼかし”
白髪が少ない方だからこそぼかせるのであって
多い方にはぼかしにもならずただ汚くなってしまう事もあります。
目安として全体の50%以上白髪になっている場合ほとんどぼかせません。
場合によっては全体が金髪のようになってしまったり
逆に白髪が増えたように感じてしまう事もあります。
理想としては30%以下で丁度白髪染めの頻度が増え始めたくらいがオススメです。
白髪ぼかしとは白髪の部分をあえてしっかりと染めないので
白髪の多さによって全体の明るさも変わります。
お仕事上明るく出来なかったり明るいのが苦手な方は白髪ぼかしはできません。
そして
現状の白髪の量とそれまでのカラーに応じて難易度は変わっていくので
履歴のわからない初めてのサロンでの施術はかなり危険。
やるのであれば毎回染めているサロンで
ハイライトが得意な美容師さんにお願いした方がいいです。
もしその時に担当の美容師さんに
「〇〇さんの髪にはあまりお勧めできないでね~」
と言われたら素直に聞いておいた方が良いかもしれません。
きっとなんらかのお勧めできない理由があるんだと思います。
【ご自分で染めている場合は不可】
ご自分で染める事が多い場合、髪に必要以上に染料が蓄積されていたり
気づかないうちに過度のダメージが蓄積されている可能性が高い。
その場合ハイライトを入れても綺麗に色が入らない事があります。
しかもハイライトを入れた後にご自分で染めてしまうと
ハイライトの部分にも染料が入ってしまい 色ムラが激しくなります。
白髪ぼかしをする場合ご自分で染めるのは禁止です。
それ以外でもご自分でカラーする事が多い方は
サロンで出来るカラーもかなり限定されるので注意が必要です。
ご自分で染める場合、頭皮や髪のダメージだけをリスクだと考えがちですが
デザインに関しても相応のリスクがあります。
例外もありますが基本的に
ご自分で染める事がある場合、白髪ぼかしはNGだと思って下さい。
【毎回全体染める必要がある】
白髪をぼかす為にいれたハイライトは
ハイライトをいれていない部分に比べて極端に退色が早くなります。
ほとんどの場合1ヶ月もしないうちに色が抜けて黄ばんできます。
その為、リタッチだけだとどうしても汚いので毎回全体染めをする必要があります。
今までリタッチのみで染めていた方や何回かに一回全体染めをしていた方には
コストアップになってしまう事はもちろん
毛先まで染める分ダメージも蓄積しやすくなります。
(ハイライトも定期的にいれるのでその分のコストもかかります)
カラーシャンプーやカラートリートメント等で黄ばみを抑える方法もありますが
どちらにしても余計なコストがかかるし
場合によっては次回染める時の邪魔になってしまう事もあります。
白髪ぼかしをした後、綺麗な状態を保つ為には
ある程度コンスタントに全体染めをする必要があります。
【そもそも白髪は染まらない】
先程も言いましたが白髪ぼかしはあえて白髪をしっかりと染めません。
それにより根元から伸びてくる白髪と染まっている部分の落差を無くすのが目的。
例えば地毛に近い黒に染めてしまえば根元の黒髪が伸びてもプリンにならないのと同じで
白髪に近い色を増やす事でわかりにくくするものです。
極端な話、全体を真っ白に染めてしまえば白髪が伸びても気になりません。
(逆に黒い所は気になるんですけどね。)
ですので、普段から白い所が浮いてくるのが気になってしまったり
どうしても根元の数ミリが気になってしまうような方は
こういった白髪ぼかしをしても満足する事は無いと思います。
その場合感覚から変えないといけません。
どれだけおくれ毛が流行っても気持ち悪いから全部しまってしまうという様な
デザインと感覚が追い付いてない状態で無理矢理新しい事を取り入れようとしても
必ず後悔することになります。
白髪ぼかしは白髪は染まらないものという感覚が必要となります。
以上5つを紹介しました。
白髪ぼかしハイライトは流行ではありますが意外にデメリットが多いので
ある程度条件を満たした場合のみメリットを活かせます。
条件をまとめると
・セルフカラーはしていない(今後もしない)
・同じサロンでしか染める事はない
・白髪は全体の30%以下
・2ヶ月(人によっては1ヶ月)以内周期で全体染めをする
・髪が明るくても平気な生活環境
・パーマ、矯正をかけていない(今後もかけない)
・現在そんなにダメージはない
・ご自身でのヘアケアもしっかり出来る
・カラーのコストをそれなりにかけられる(最低でも現状以上)
・全体が同じ色でなくてもよい(多少の色ムラは気にならない)
といった感じ
こう見ると全部当てはまる人ってそんなに多くはないですよね?
体感的に見ても本気でお勧め出来る人って
白髪染めをしている人の1割もいないんじゃないかと思います。
どうしても広告にはメリットしか書かれていないので
成功事例ばかりが注目されデメリットが無いように感じてしまいがちです。
白髪ぼかしハイライトをこれから試してみたいという方は
しっかりとこういったデメリットも考慮してからがおすすめです。
特に最近では
「単価アップの為にハイライトを勧める」
というサロンが増えています。
白髪ぼかしに限らずブリーチを使用する施術はその後何年も影響してしまう事があるので
安易なおすすめには気を付けて下さい。
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