初めて行く美容室で失敗しないコツ
「最近仕事が在宅になることが増えた為、今まで職場の近くの美容室に行っていたんだけどなかなか行けなくなった。」
そんな話をよく耳にします。
そんな昨今なので”最近初めての美容室に行った”という方も多いんじゃないでしょうか?
新しい生活に新しい美容室はつきもの。
でもどうしても行った事の無い所に行く時ってなんか不安ですよね。
どういったお店なのか
どういった人なのか
そこでどんなことをされるのか
そもそも思った通りにしてくれるのか
そんな心配で足が重くなってしまう方もいらっしゃると思います。
そんな不安を少しでも解消する為に今回は ”初めての美容室に行ったときに失敗しない為のコツ”を書いていきます 。
(これは当店に限らずどこに行っても当てはまるので是非参考にしてください。)
まず最初は
「先入観を持たずフラットにしておく」
美容室はお店や人によってそれぞれ考え方ややり方が異なります。
今まではずっとこうしていたとか
以前はこう言われたとか
そういった事を一旦忘れて
「そういった事もあるんだ」と、とりあえず受け入れてみる事が大事です。
カラーも時短で染める事がダメージレスに繋がると考えている人もいるし
ダメージよりも綺麗さを重視する人もいるし
うちみたいに完全発色を心がけている人もいるし
リタッチしかしない人もいたりします。
それはそれぞれの考え方の違いであり間違いというわけではない。
そういった考え方やコンセプトをこういったブログやホームページで調べて、それが自分に合っているのかを見てから試してみる。
もしそれが合わないようならしょうがないし
無理矢理そこの考え方と違う事を要求しても良い結果になる可能性は低い。
以前どこかのお店で
「矯正の後に2液を塗られずにそのままカラーされた」
という内容のコメントが書いてありましたが、これも良し悪しは別として理論上では可能なんです。
矯正の2液は過酸化水素を使うものがあり、カラーにも同じ過酸化水素が使われています。
つまり全く同じ成分が含まれているので、縮毛矯正の2液の代わりにカラーをする事は可能なんです。
メリットもデメリットもありますがそれはその人の考え方。
ただそんなことを知らなければ 「いつもはこうやっているのに手抜きされた」 と勘違いされてしまうのもしょうがない。
説明不足も問題なのですが先入観がもたらすトラブルの一つなんだと思います。
美容室は店や人によって全くやり方が異なるので
その店のコンセプト等をよく調べずに行ってそこのやり方と異なる事を期待してしまったり
コンセプトと違う事を要求してしまうとあらぬトラブルを招いてしまう事があります。
写真やクーポンでだけで選んでしまうのではなく
どういったこだわりなのか
どういった所に力を入れているのか等をよく見てみてから決めた方が良いです。
そして
初めて行くときはそこのコンセプトが自分に合うのかどうかを先入観を持たずに
”とりあえずそこのやり方をある程度受け入れてみて試してみる感覚”
でいる事が大事だと思います。
2つ目のコツは
「オーダーを限定し順位をつけておく」
美容室に行ったときは
これぐらいの長さにしたいとか
量はこれぐらいにしたいとか
ここが気になるとか こんな風に見せたいとか
様々なオーダーがあります。
その中で結構ありがちなのが
”矛盾してしまっているオーダー”
例えば
ボリュームを出したいがまとまるようにしたいとか
動きが欲しいけどはねるのは嫌いとか
明るくしたいけど色持ちを良くしたいとか
傷ませたくないけどパーマもかけたいとか
得てして人の理想って矛盾したものになりやすいのですが
こうなるとどっちかを優先すればどっちかが損なわれる事になるので
結果”思ってた感じと違う”となってしまいます。
そういったトラブルを解消するために
最初はオーダーを3つくらいに絞ってその中で優先順位を決めておくのがオススメ。
カラーで例えるなら
色味はこんな色がが良い
明るさはこれくらいが良い
出来るだけ色持ちが良い方が良い
その中で一番優先したいのは色持ちなので明るさは少し暗めにしても良い
みたいな感じ
この場合明るさは優先順位が低いので多少変更してもいいと言う事ですね。
それをメニューごとに
カットはこれ カラーはこれ パーマはこれ と話していくと
カウンセリングの時にスムーズに進みやすく
「なかなか伝わらないな~」 「もういいや諦めよう」 みたいなストレスも無くなります。
特にお店によってはスケジュール的にあまりカウンセリングに時間をかけられない所も多いのでそういったお店でも対応がしやすくなります。
美容室に行く前に今の自分の優先順位を決めておくことがお客様と美容師のギャップを埋める事に繋がるんじゃないでしょうか。
それ以外にも写真を持っていて
「こんな感じにしてください」
とオーダーされる方もいると思います。
もちろん髪質などで”全く同じにはならないけど近い感じになればいい”
と考えての事なのでしょうがそうだとしても 「この写真のここの感じが良い」というように何ヵ所か指定すると失敗しにくいです。
そうすれば技術はあっても理想が上手く伝わらない為
”写真と全く同じ形でカットしたのに髪質の違いで全く違うスタイルになる”
という残念な結果になる事を防げます。
これってお客様はもちろんその美容師さんにとっても残念な結果です。
切った本人もその通り切っただけですしね。
こういった場合
その方の”理想としている要因”が分かると
「じゃあ少しここは変えてこうした方がいいですよ」
なんて提案もできる。
それで
「写真のスタイルとは違うけど自分に合った良い感じになった」
となったらそれはそれで最高ですよね。
こういったオーダーの仕方も失敗しない為のコツです。
とにかく最初のオーダーは優先したい事を決めてシンプルに
そして、最初の一回で全て出来上がると考えず
まず大事なところから一つずつ回数を重ねて修正していく感覚
でいると本当に自分に合った理想へどんどん近づけるし
残念なトラブルも減ると思いますよ 。
そして3つ目が
「美容室を販売店と思わない」
当たり前ですが美容室は物を売る販売店ではありません。
例えば洋服を買うときにお店に行けば商品がおいてあります。
試着して気に入ったら奥から新しい商品を持ってきて「こちらでよろしいですか?」
と聞かれて特に確認することなく購入したりします。
それはその商品は既製品なので確認しなくても特に不安がないからです。
美容室の場合はどうでしょうか?
髪型には既製品というものがありません。
美容室の商品は完全オーダーメイドです。
ご来店してからお客様のオーダーを聞いて初めて作り始めます。
もちろん試着なんかもできません。
しかもそこで使われる生地(髪)はお客様の持ち込み。
来店してみないとどんな素材(髪質)なのかもわかりません。
もしかしたらその素材ではご希望のデザインが出来ないかもしれません。
例えばセーターを作るウールでパリパリのYシャツが作れない様に
出来る商品(髪型)は素材(髪質)でかなり限定されてしまうからです。
美容室は洋服屋さんで例えるなら
”生地(髪)を持ち込みの完全オーダーメイドの仕立て屋さん”みたいなものなんです。
ですので
今目の前にしている素材(髪)でそのお客様の希望する髪の長さやファッションの好み
更には自身の普段の手入れ方法などを考えるとその時出来るベストな髪型はかなり限定されてしまう。
それを理解したうえで希望のスタイルに関して
その髪では出来ない不可能なスタイルなのか
スタイリングが必要なスタイルなのか
スタイリングを覚えれば可能なスタイルなのか
髪質がある程度改善出来れば可能なスタイルなのか
改善するのにどうしていけばいいのか
改善するにはどれぐらいの期間が必要なのか
どのくらいの周期でどんな施術すればいいのか
等々
そういった前向きな相談を担当の人にしてみると良いと思います。
そこで出てくるアドバイスが適格で信憑性のあるものなら
それをしっかり聞いていけばきっと理想のスタイルに近づく事ができるんだろうし
そのアドバイスが曖昧で根拠のないものなら
どれだけ永い期間その人に任せた所で一向に理想に近づくことはありません。
その場合その場では無難なオーダーだけしたり
場合によってはお客様から 「今日はやっぱりやめます」 と言う勇気も必要なんだと思います。
髪は一度の失敗が何年も響くものなので 「やっぱやめます」は決して悪い事では無いと思います。
ちょっと話はそれましたが
3つ目のコツをまとめると
美容室は既製品を売る販売店ではないので
今ある生地(髪)から何ができるのかとか
良い素材(髪質)にしていくにはどうしたらいいかなど
そういった事を相談して
”素材作りを含めてこれから商品(髪型)を一緒に作っていく場所”
なんだと思っておいた方が正解です。
以上3つのコツを紹介しましたが
全部当たり前の事だけど意外にやってしまいがちな事です。
結局は美容室って人と人のやりとりなので
どうしても誤解が生まれやす場所
だから出来るだけお互いに 必要な意見をシンプルに言える状態にするのが大事なんだと思います。
どうしても美容室って”あたかもなんでも出来る”様な表現が多いですが
実際人の髪ってそんなに融通の利くものではありません。
美容師は魔法使いでも錬金術師でも無いので
出来ない事は出来ないとか
難しいものは難しいとか
きちんと言える美容師じゃなきゃだめなんだろうし
それを受け入れてもらえるようもっと理解してもらえたら
初めての美容室でも失敗は少なくなると思います。
人間初対面が一番難しいものですが美容室も同じですね。
是非参考にして下さい。
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