ダメージレスな薬剤で髪は傷まないのか
よく広告とかで見かけるダメージレスな〇〇
その中でもコスメパーマの様に薬剤が優しいから髪が傷まないと思いこませてしまう表現が多々見かけられます。
実際にそのダメージレスな薬剤を使えば本当に髪は傷まないのか?
最初にはっきりと言っておきます。
どんなダメージレスな薬剤を使っても髪は傷みます
そもそもダメージレスな薬剤とはどういったものなのか。
大体の場合は
「ダメージを感じさせないくらいコーティングの強いもの」
又は
「薬剤の反応が弱く緩やかなもの」
このどちらかかもしくは両方に当てはまります。
前者はカラー剤に多く使われ、後者はパーマや矯正などに多くみられます。
前者のものは説明も必要無いかと思いますが、結局はコーティングがはがれたら全く同じなので実際のダメージは同じ。
ただ、一時的に手触りを良くなるのでそれによってダメージレスであると勘違いさせてしまいます。
こういった種類のものはコーティングによって薬剤が残留しやすくなってしまうので、以前書いたブログの様に逆にダメージを大きくしてしまう恐れがあります。
後者はちょっとややこしいのですが
一言で言うと
ダメージはあるが余計なダメージを負うリスクは下げられるかもしれない薬剤です。
パーマで例えるとこんな感じ
これは薬剤の反応をグラフにしたものですが、
強い薬剤は反応が早く、弱い薬剤は緩やかに反応していくのがわかります。
どちらも丁度よい強さは変わらないのでそこで反応を終わらせればダメージも変わらないのですが、弱い薬剤は反応が遅いのでかかりすぎ(余計なダメージ)になる可能性が低いといえます。
もし丁度の所から時間が1分でもオーバーしてしまったら
強い薬剤の場合は深刻なダメージになってしまうが、弱い薬剤ならそこまではかわりません。
これがダメージレスな薬剤(優しい薬剤)と言われているもの効果です。
でも以前ある有名な美容師さんが
「パーマなんてチオがあれば何でもできるよね」と言っていました。
チオとはパーマ液の主成分である還元剤の中で一番(還元力が)強い薬剤の事です。
つまり、その方曰く一番強い薬剤が一種類あればどんなパーマでも出来るという事。
意外かもしれませんがこれって本当の事です。
強い薬剤は反応が早いのでコントロールが難しいだけでどんな髪にもパーマをかける事は出来ます。
例えダメージ毛だったとしても、より反応が早くなるので扱いがさらに難しくなりますが、薬剤の種類でダメージが増えるわけでありません。
その方は業界なら誰でも知ってるような超有名人ですが、実際ほとんどそのチオしか使っていない様です。
でも失敗なんてほとんどあり得ません。
理由は簡単
パーマが超上手いからです。
でもその方でも全員にパーマをかけるわけではなく
髪の状態によってはお断りする事もあります。
それは、そもそもかけられる状態じゃないという事であって薬剤の種類の問題ではないんです。
パーマをかけられる状態とはこちらをご覧ください。
まあ、実際にこの方の様に一つの薬剤で使いこなせる人なんて私を含めほとんどいないので
優しい薬剤でリスクを減らすのは髪によっては有効な手段だと思います。
まとめると
一般的に出まわっているダメージレスな薬剤とはダメージが無い薬剤ではなく
ダメージを感じさせない薬剤
又は
過度のダメージのリスクを減らした薬剤
です。
絶対に勘違いしていけないのは
すでにダメージを負っていても大丈夫な薬剤ではないという事
これはどちらにしても当てはまるのでご注意下さい。
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