ストレートアイロンの温度は?

最近はご自分でブラシを使ってブローする方よりも

ストレートアイロンを使ってスタイリングする方が増えています。


ストレートアイロンは扱いも簡単だし

熱を加えると髪に艶がでるのでとても重宝されています。


そこでどうしても気になるのが「熱のダメージ」


ドライヤーは高くても130℃程度なのでそこまで熱のダメージは心配ないのですが

アイロンは180℃とか200℃もの高温になるのでその分負担は大きくなります。


よく美容師さんから 

「アイロンは140℃以下にして下さい」とか 

「160℃までは大丈夫ですよ」とか

「140℃で何回もあてるより180℃で1回の方がいいですよ」とか 

様々な意見を言われるので余計によくわからなくなってしまいますよね。




そもそもなぜ熱がダメージのになってしまうのか

 


原因は 「結合水の消失


髪は完全に乾いた状態でも12%ほど水分を持っています。


それは髪のタンパク質自体が常にある一定の水分を持っているからです。



結合水とはその名の通り”タンパク質に結合している水” なのですが

髪自体を高温にさせてしまうとこの結合水すらも蒸発してしまいます。


そして、一度失った結合水は二度と元に戻る事はありません。


濡らせば戻るかと考えてしまいますが一度結合が切れてしまうと

何をどうしてもその結合が戻る事はないんです。



更に水分を失ったタンパク質は脆く軽くお湯で流しただけでも崩れ落ちてしまいます。


ずっと屋外に出しっぱなしになっていたゴム製品が

カラカラになってしまって触るとボロボロと崩れてしまうのに似ています。


髪もゴムと同じように水分があるから弾力があり、曲げても折れたりしないんですよね。




つまりアイロンを使用する場合は

出来るだけ髪の結合水を蒸発させない温度にしなければならないという事。



でも普通水って100℃で蒸発してしまいます。


そうなると100℃以上の温度は使えないのではと考えてしまいますが

そこはちょっと違います。



フライパンでハンバーグを焼いた時になかなか内側まで焼けないように

アイロンの温度がそのまま伝わるわけでは無く


まずは表面にあるわずかな水分が蒸発し

その次表面の油分の温度が上がり

そしてタンパク質の温度が上がっていく。


この様に順をおって温度が伝わっていくので

単純に100℃以上の温度にするとすぐに髪の水分が蒸発してしまうわけではないんです。



では実際に髪の温度はどうなるのか

こちらはアイロンをあてた際の髪の温度。



この様にアイロンの温度に応じて髪の温度が変わります。


これを見るとどれくらいの温度で髪の水分が失われるのかなんとなくわかりますよね。




これを見てわかるのが

アイロンの温度が140℃の時髪の温度は98℃

つまり100℃を超えていないのでこの時髪の水分は蒸発しないという事になります。


もちろん長時間当て続ければ髪の温度も上がっていきますが


アイロンの温度を140℃より高くするとあてた瞬間に髪の水分が蒸発してしまう

という事がわかります。



ですのでよく言われる 「アイロンの温度は140℃以下なら傷まないですよ」

 というのはこれが理由なんですよね。




もちろん例外はあります。


1つはすでにダメージを負っている髪

ダメージを負うと髪が乾燥します。

髪の表面に残る微量の水分も失われるのでアイロンをあてた瞬間から髪の温度が上昇し

すぐに髪の温度が100℃を超えてしまう恐れがあります。



もう1つはオイリー毛

オイリー毛とはダメージを負った髪が余計に油分を吸い込んでしまっている状態。


水は100℃で蒸発してしまうので100℃以上に上がる事はないのですが

油は100℃以上でも蒸発しないのでそのまま温度が上がり続けます。


水分が少なくなり油分を多く吸い込んでしまっているオイリー毛は

通常の髪よりも髪自体の温度が上昇しやすい状態になっています。



この2つは通常よりもアイロンの温度が髪に直接伝わりやすい状態なので

140℃以下でも注意が必要です。


※よくアイロン前にオイルをつける事をすすめている方もいますが

 オイルを付けると髪に熱が伝わりやすくなるので伸びはよくなりますが

 その分ダメージは大きくなります。



それ以外にも 元々水分の少ない乾燥毛やタンパク質の少ない細毛

これらも元々持っている水分量が少ない可能性が高いので注意です。



以上をまとめると


アイロンの温度は出来るだけ140℃以上は使わないようして

ダメージ毛やオイリー毛などは更に低い温度に設定するかあてる時間を極力短くする。


あてる時間は基本的に温度は高ければ高いほど熱が伝わる時間も短いので計算の仕方は


(アイロンの温度 - 100) × 秒数 = ダメージ

と考えるといいと思います。

例) 140℃で3秒だと

   (140-100)×3=120

   130℃で2秒だと

   (130-100)×2=60 でダメージは半分といったような感じ


そしてもし

140℃のアイロンを使ってもなかなかクセが伸びない場合

それはアイロンで伸ばせるクセの限界と考えた方がいいかもしれません。


その場合は縮毛矯正をかけた方がダメージは少ない可能性があります。

(もちろんダメージを抑えた矯正に限りですが)


定期的にかけている方でもかける周期を短くする事も考えていいと思います。



それ以外にも ダメージや乾燥で広がる場合はアイロンは状態を悪化させるだけなので

使用しないでカットする方がお勧めです。


どうしてもカットしたくないなら保水力の高いケアを継続し

それ以上にダメージが進行しないようにより一層気を付ける必要があります。

間違ってもケアをしているから高温のアイロンをしても大丈夫とは思わないでください。




とにかく髪の結合水は失われたら二度と元には戻らないので

それを理解した上で ”髪自体が持つ水分が蒸発しない温度”を心がける事が重要です。


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