髪が乾きにくくなってきた?


以前より髪が乾きにくくなってきた感じがする方はいらっしゃいますか?


実はこれ髪の危険信号です。



健康な髪は乾きやすい


髪はキューティクルが健康な状態だと表面に油の膜を作るので水を弾く構造になっています。

それにより健康な状態ですと髪は水分を吸い込みにくいので、シャンプー後でもタオルでしっかりとふき取れば水分はほとんど取れます。


そして、ドライヤーをかけた時に髪に残った水分も風で吹き飛んでしまうので、時間をかけずにすぐに乾きます。


しかし

ダメージを負ったキューティクルは隙間ができてしまい、その隙間から水分が髪の中に入っていきます。


健康な状態ならタオルで拭き取ればほとんどの水分が取れるのですが、内側に入った水分までは拭き取れません。


それによりドライヤーで乾かすときに風で吹き飛ぶのではなく、少しづつ蒸発するように乾いていくので時間もかなりかかってしまいます。




傷ついた髪にオイルは有効?


ここまでってよく聞く話だと思います。


そして大体の場合美容師さんに言われるのが

「傷ついたキューティクルの代わりにオイルをつけてコーティングしましょう」

といった感じ。


それで済む場合は髪のダメージもたいした問題では無いのですが

実際にはオイルをつけたりトリートメントをして乾くのが早くなったと感じた人はあまりいないと思います。


それどころか

逆に乾くのが遅くなったと感じている方のほうが多いはず。


実はこの

「乾くのが遅くなる問題」はもっと複雑



もし髪のダメージが「キューティクルが少し傷ついただけ」の状態であるならば

確かにオイルで少しコーティングしてあげるだけで十分かもしれません。


しかし

ほとんどの方はそれで済まないくらいのダメージを負っています。



そして

以前のブログを見た方は疑問に思っているかもしれませんが”ダメージを負った髪は油を吸い込む”と書いていました。

ダメージが進むと水分を吸い込んでしまう事は有名ですが、実はも油分も同じように吸い込んでしまうんです。


そしてこれが髪が乾くのが遅くなる問題を複雑にしてしまう原因でもあります。





複雑になる原因は2つ


この不思議な現象を起こしてしまうのは髪の構造が原因


これを説明する上でポイントは2つ



ひとつめは

水は水をくっつけ、油は油をくっつける性質があること。


もう一つは

髪は水分の層と油分の層が交互に何層にも複雑に重なってできているということ。



ひとつめは結構簡単です

メイク落としをイメージしてもらうとわかりやすかもしれません


メイクは基本的に油分で出来ています。


それは肌の表面は油の層が出来ているので肌に付着しやすいからです。



そしてメイクは水洗いではなかなか落ちませんし、普通の洗顔料でも落としにくいので専用のメイク落としを使います。


メイク落としは油性でできているので油は油にくっつくという性質を活かしてなじませる事で、お肌から引き剥がせるということ。


最近ではオイルシャンプーというものもあり、これも同じように頭皮についた皮脂を油でなじませて落とすものです。

賛否はありますが仕組みは殆ど同じですね。



この様に水と油はお互いを反発し合うと同時に

水同士 油同士を引き合わせる性質があります。



そしてもう一つはちょっとややこしい事です


以前から髪の表面は油分の膜が張られていると説明してきましたが

実はその内側には水分の層がありそれが髪のタンパク質を挟み込むように交互に重なっていて、まるでミルフィーユのような構造になっています。



このようにキューティクルの間には水分と油分が交互に重なっていて

この構造を一般的にラメラ構造と言います。



そしてこれはキューティクルだけでなく髪の内側のタンパク質の間にもこのラメラ構造が存在します。


これは髪のタンパク質のほぼ全体にあり

タンパク質同士がくっつくのを手助けしたり

タンパク質同士がぶつかり合うのを防ぐクッションの様な役割もしています。



髪が引っ張ったり曲げたり濡らしたり乾かしたりを繰り返しても

ちょっとやそっとじゃ切れないのはこういった構造が何万にも複雑に絡み合っているからです。


髪を輪切りにした時の層の重なり方をすごく簡単なイメージにするとこんな感じ

この様に油分と水分の層が色々な形で重なって出来ている。

(本当はもっと複雑ですのであくまでイメージ)


基本的にこの層が綺麗になっている事をダメージの無い状態と表現できます。




そしてダメージを受けた髪はこんな状態


このように髪に穴が開いている状態になるので

油分の層に穴が開いて次に水分の層に穴が開いて・・・とくり返していく感じになる。


そうすると

水分は水分を油分は油分をくっつける性質があるので


結果

髪に穴が空いたダメージ毛は水も油も吸い込んでしまうという困った状態になってしまう。




髪にはバランスが大事


髪は主にタンパク質 水分 脂質でできており

健康なバランスはこんな感じ


しかし

ダメージを負って髪に穴が開くと


水分 → 脂質 → 柔らかいタンパク質 → 硬いタンパク質

と柔らかい方から順番に外に流れ落ちていってしまいます。


(最終的に硬いタンパク質だけが残るので、ゴワゴワしたりパサパサしたり曲げると折れたり切れたりするんですね)


そのバランスが崩れた状態ではオイルだけつけても

隙間に油が吸い込まれていくだけで髪は全く補修されず

逆に油分だけが過剰に増えたオイリー毛になっていきます。



つまり、健康な状態に近づける為には

油分だけではなく水分やタンパク質を補給して初めて効果があるという事。



よくサロンでトリートメントをする際は、薬剤を数種類使い何度も付けていると思いますが

これもそういった性質を利用したものが多く


水になじみやすいタンパク質と油に馴染みやすいタンパク質を交互につける事で

擬似的に健康的な状態に近づけようとするものです。



しかし、これも時代の傾向なのか

サロントリートメントでもコーティング力だけをやたら強化して

ツヤと手触りだけを過剰に向上させようとする種類が増えています。



こういった類のトリートメントは一見きれいに見えたりもしますが

コーティングが取れると元の状態よりも悪化するものが多い


この様な類のものの特徴は

・乾くと妙なテカりがある

・塗れている状態だど髪がテロっとコシが無い感じになる

・乾くのが遅く乾いていても湿っているような感じがある

こういったことが挙げられます。


簡単に言えばシリコン(的なもの)べっとり状態ですね


髪にとっては決して良い状態とは言えないので

思い当たることがあれば注意が必要です。



何はともあれ

髪が乾きにくい状態は髪の危険信号です。


髪は健康なほど乾きやすいのです。



恐らく当店で施術をされた後髪が乾くのが早くなったと感じる方は多いと思います。


これってただカットして髪が少なくなっただけでなく

髪の状態の良い変化と言えるはずです。


健康な髪とは

タンパク質 水分 脂質がバランスが良い状態であり

バランスが崩れた状態で油分だけを補給する事は決して髪に良いことではありません。


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