酸熱トリートメントの注意点


最近流行りの酸熱トリートメント

髪質改善が出来るトリートメントとして多くの美容室で行われるようになりました。


しかし

過去全ての流行で言える事ですが、

流行したものは必ずトラブルが増える。



デジタルパーマが増えると髪がチリチリになる人も増える

縮毛矯正が流行るとまたチリチリになる人も増える

イルミナカラーがは流行ると金髪みたいになる人が増える


流行ものは多くの美容師が簡単に手を出すので

熟練されず失敗が起きやすい。


せっかくの良いモノも扱うヒトやされる側の認識によってマイナスに傾いてしまう。


そんな事になってしまう前に少し認識を変えていかないといけませんね。






そもそも酸熱トリートメントとは


グリオキシル酸やレブリン酸、ジカルボン酸、マレイン酸

最近では混合のハイブリッド式が多いんでしょうか


とにかくこういった”酸”を主成分にするトリートメントの事です。



元々パーマやカラーなどは強いアルカリ性で

こういった薬剤を使って施術した後は髪はなかなか元の弱酸性に戻らず

アルカリ性のままになっている事が多い


そこで

こういった酸性の成分で髪のpHを弱酸性に戻す事が出来る。


しかも

毛髪内に侵入したアミノ酸に熱を加える事で結合し定着しやすくなるので

持続性も高く、アイロンでまっすぐにした状態でくっつくのでうねり広がりの改善も期待できる。


よくメーカーサイトなどではこんな感じに紹介されています。


トリートメントの一つの課題である持続力に着目した新しいタイプのトリートメントです。



しかしそんな酸熱トリートメントにもいくつか問題があります。





酸熱トリートメントの問題点


問題その1

どれだけ定着力が上がってもあくまでかりそめ


酸熱トリートメントはアイロンの熱で(少し強引に)結合させる事で

確かに従来のサロントリートメントよりも持続力が高くなりました。

しかし

髪は一度ダメージしたら元に戻る事はありません。

どれだけ定着したとしてもあくまで他のなにかで補修しただけ

髪が元に戻るわけではありません。


どうしてもメーカーやトリートメント推しのサロンでは

あたかも髪が再生するかのような表現をしますが

どんなトリートメントも髪を再生させる事は不可能です。


そこを誤解すると、ダメージを負ってもトリートメントすればいいという認識になってしまうので、絶対に誤解してはいけません。





問題その2

超高温のアイロンが必須になる


酸熱トリートメントは基本的に熱を与える事で結合するので高温のアイロンが必要になります。

メーカーによっては200℃以上の超高温での施術を推奨しています。


当たり前の事ですがこれだけ高温のアイロンを当てて髪に負担が無いわけなんてありません。


しかし高温のアイロンで施術することでタンパク変性が起き髪の癖が収まる事で一時的に髪のまとまりが良く感じてしまいます。


少し前に流行ったM3〇なんかも似たような現象により髪がサラサラになったと誤解しトラブルになる事が多数ありました。


施術後のサラサラ感やまとまりは、表面のコーティングによるものなので髪のダメージとはまた別物

むしろ熱による負担で髪のダメージは進行してしまう可能性があります。





問題その3

合わない髪質がある


酸熱トリートメントは少し強引に髪にタンパク質を定着させる為、トリートメントする前の髪質によっては不向きな状態があります。



その一つがパーマやカラーをしていない髪。

こういったトリートメントは毛髪内に入って初めて効果があります。

しかしパーマやカラーをされていない髪は隙間があまり無いのでトリートメントの成分が中に入らず定着する事もありません。



次に元々硬い髪質。

アミノ酸を強引に定着させ隙間を埋めると同時にタンパク質が変性してしまうトリートメントですので施術後に髪が硬くなる傾向があります。

元々髪質が硬い方はより硬くなってゴワゴワしたりする事があります。



そして過度のダメージ毛。

ダメージを負った状態はすでにタンパク質が変性されているのでうねり広がりを抑える効果がほとんど感じられない場合があります。

更に、髪の隙間が大きすぎたり定着する土台が無い場合全く効果はありません。

そうなるとただアイロンの熱でダメージを増やしただけになってしまいます。

ブリーチ毛やパーマや矯正で傷んだ髪に施術する場合注意が必要。



トリートメントという名前がついていても髪質によりダメージのリスクが高くなります。





問題その4

やる人によって結果が変わる


トリートメントでそんなに変わるのかと思う方もいらっしゃると思いますが、実際にかなり差が出ます。


特に酸熱トリートメントはアイロンの施術の仕方でかなり違いがでるので、場合によってはただ傷んだだけになってしまう可能性があります。


これは理屈というか感覚的な事なので経験値に左右されるところですね。

私も散々回数を重ねていって感覚的に「この髪ならこれぐらいだ!」と思うタイミングがはっきりしてきました。

熱を当てなさすぎは効果がでないし、当てすぎはただ傷むだけだし

その丁度を上手く見極めるには残念ながら回数をこなすしかないと思います。


パーマや矯正はもちろん人によって仕上がりに差がでてしまいますが酸熱トリートメントも同じような類だと考えて頂いた方が良いです。






酸熱トリートメントは扱い方次第で薬にも毒にもなるメニュー


トリートメントと聞くとどうしても髪に良いと思い込んでしまいがちですが

酸熱トリートメントは扱い方次第で薬にも毒にもなる危険なものです。


経験値ももちろんですが、そもそも髪の事を理解できていない状態で出来るメニューではありません。


最近ですと通販サイトやどうやらドン・〇ホーテでもこういった種類の薬品が購入できるようですがこれをご覧の方は絶対に手を出さないようにしてください。



万が一その場ではトラブル無く上手く出来た様に感じても髪の状態はかなり変化していますので、その後パーマや矯正等をされるときにかかりが弱くなったりチリチリになってしまったり、カラーをされると変色してしまったり退色が早くなる可能性があります。

その場合は施術前に必ず「自分で酸熱トリートメントをした」とお伝えして頂き

場合によっては施術をお断りされることもあると思っておいて下さい。



それほどのリスクがあるものですので絶対に自分ではオススメできません。

例えばこれも《ヘアトリートメント》と表記されていますが実際は縮毛矯正に使われる薬剤です。

当たり前に髪に良いわけはありません。

名前のイメージだけで判断してしまうと危険があります。



最近特に「酸熱トリートメントで髪がチリチリになった」等のご相談が増えています。


正直そうなってしまった場合最終的には切るしかありません。


以前アメリカでこういった類のトリートメントでハリウッド女優さんが髪をバッサリ切ったニュースがありました。



こんなことになってしまう前に

酸熱トリートメントは出来るだけ信頼のおけるお店や人を慎重に選んで行ってください。



ちなみに当店でも酸熱トリートメントは使用していますが

あくまで一つの手段として限定して使用しております。


その方が髪の状態やなりたい質感等、用途に応じて使い分ける事が出来るので

酸熱トリートメントのメリットを最大限生かしていけると考えています。


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