オーガニックカラーは植物染料ではありません


巷でよく見かけるオーガニックカラー

オーガニックというネーミングにより多くの誤解を招いています。


オーガニックとは

「有機的な」、「有機物」を意味する英語。また、有機農業により生産された食料品も指す。(ウィキペディア参照)

とあります。


オーガニックカラーをそのまま訳すと「有機的なカラー」?「有機物のカラー」?

ちょっとよくわからないですよね。


今回はそのからくりを紐解いていきます。





オーガニックの方が安いという矛盾


カラーの値段はサロンにより大きく違います。


それは実際に使われているカラー剤の値段

それ以外に使われるシャンプーや処理剤等の種類と値段

手間 時間 人件費 などなど

こういったコストがどれぐらいかかっているかで決まります。


単純に高い物を沢山使えば自然と高くなってしまったりします。


でも美容室においては不思議なことにオーガニックカラーって安いことが多い


普通に考えて変ですよね。


カラー剤にプラスオーガニックが入っているなら単純に考えて

カラー剤の値段+オーガニックの値段 = ?

本来なら他のカラーよりもオーガニック分高くなるはず。


食べ物でも普通のものよりオーガニックの方が基本的に高い

なのにカラーは?


と意地悪なことを言ってもしょうがいないので

簡単に理由を説明しますね。



カラー剤を作っているメーカーは沢山あり値段もピンキリ

高いものと安いものでは3倍以上違います。


そのなかでもなぜかオーガニックとつくものは大体安い傾向にあります。



それにはメーカー側の戦略があります。


それぞれ商品は必ず「ウリ」があるのですが

どうしてもコストを抑えたカラー剤は「値段が安い」以外のウリが無い

それだけだと「安い=悪い」という印象を与えてしまう可能性がある。


そこで目を付けたのが「オーガニック」という言葉。


何故オーガニックかと言うと

0.01%でもカラー剤の中にオーガニック成分を入れればオーガニックカラーですと言えてしまうからです。


法的な規定が無いので製品の中に一滴でも入れれば完成しちゃう

ここに目を付けたんですね。




おかげでメーカーは

「オーガニックエキスが髪に潤いを」とか

「自然の豊かさで髪をいたわりながら」とか言えるので

見事にコストをかけずに商品のウリ文句をつけることに成功した。


これがオーガニックの方が安いという矛盾を作ってしまった原因です。


騙された感がある方もいるかと思いますがこれって当たり前の事かも

(良いか悪いかは別として)


どのメーカーも自分とこの製品を悪く言ったりはしません。

出来るだけ多く販売するためにあれやこれや工夫します。


ウリ文句を付けない商品が売れるわけがありません。

だから色々工夫して考えた結果だっただけの話とも言えます。



実はオーガニック認定をされている成分って美容室で使われる多くの製品の中に当たり前のように入っています。


でもあえてオーガニックと言わないのは

「オーガニック以外のウリがあり オーガニックである利点が特に無いから」


それがわかるとオーガニックカラーが安くなる理由はなんとなく理解できますよね。




オーガニックカラーのオーガニックって?


一般的に使われているヘアカラーは酸化染毛料と言われています。


世間で出回っている「オーガニックカラー」というものも

実際は普通のカラーに0.1%にも満たないのオーガニック成分が入ってるだけで一般的なカラーと何も変わりません。



よく”90%以上オーガニック成分配合”とか表記されていますが

実際は「何の90%以上なの?」と言った所がネックになってきます。


よくよく調べてみると「保湿成分の90%」というもの

そしてその保湿成分がどれぐらい含まれているのかというと結局全体の0.1%も無かったりします。


その内の90%以上がオーガニックだからといって・・・




カラー剤の主成分は

・水

・染料

・アルカリ剤

・界面活性剤

・その他

で出来ています。


そして”その他”の中に

・保存料

・香料

・キレート剤

・コンディショニング成分

などがあり


そしてそのコンディショニング成分に

・コーティング剤

・保湿成分

などが含まれています。



なんとなくわかって頂けたかと思いますが

この主成分にも含まれないその他の中の更にほんの一部の”保湿成分”が何なのかなんて

カラー剤の良し悪しにほとんど関係ないと言えます。



これって世間で出回っているシャンプーやトリートメントでも同じ事が言えます。


市販のシャンプーやトリートメントは成分の90%以上が水で出来ていて

その残りの10%以下の成分の中のほんの1部分がオーガニックだったりするだけという商品は多い。



オーガニック = 肌にも髪にも優しい?

といった思い込みを利用した宣伝文句は多いですが

実際オーガニックとは何のことなのか

そのオーガニックと言われる成分は何につかわれていてどれぐらい入っているのか


そもそも

なぜオーガニックにすることのメリットは?


そういった事を調べていくとおのずと答えは見えてきます。




オーガニックカラーとヘナの違い


オーガニックカラーというとヘナなどの植物染料と同じ類の様に勘違いしてしまいますが

答えは

全くの別物です


ヘナとはミソハギ科シコウカ(指甲花)という植物を粉末にしたもを染料として使用しているもので

一般的に出回っているオーガニックカラーとは別物です。


その他にも

インディゴやハーブ(香草)カラーも同じように植物から作られる染料で髪に着色するものです。

(正確に言えばこういったものこそオーガニックカラーと言われるべきものなんですけどね)



しかし

オーガニックカラーと言われる白髪染めお洒落染めなどは、酸化染毛料といわれアルカリ剤を使用し化学反応で染まります。



じゃあこのヘナなどの植物染料とオーガニックカラーとの違いをどこで見分けるかというと

黒髪を少しでも明るくできるかどうか

でわかります。


ヘナなどのアルカリ剤を使わないカラーの場合、黒髪はほとんど染まりません。


それは髪の毛のメラニン色素を減らす(分解する)力が無いからです。

なので白髪の部分だけ色が染まり他はほぼそのままになります。


つまりヘナなどの植物染料は、あくまで白髪に色を付ける為だけのもので、用途としてはヘアマニキュアやカラートリートメントと同じ感じになります。



しかし、オーガニックカラーは普通のカラーと同じでアルカリ剤を使用しているのでメラニン色素を減らし黒髪を明るくすることが出来ます。



これがオーガニックカラーとヘナなどの植物染料の違いです。



結局はこのアルカリ剤を使用している以上ダメージはあるし

ちゃんと除去しないとどんな名前のカラーでもダメージは大きくなります。


よくカラー用の弱酸性のシャンプーなども出ていますが

実際はシャンプーに含まれている成分程度ではカラーのアルカリ剤を中和するのは難しい。


やはりカラー直後に美容室できちんとアルカリ除去することが大事になります。



ヘナなどの”本当のオーガニックのカラー”を使用する場合は必要ありませんが

それ以外のカラーをされる場合は必須なので覚えておいてください。




どんな名前のカラーも結局同じ分類


なにかと勘違いされやすいヘアカラーの名称ですが、どんなカラーも


・酸化染毛料(一般的なカラー)

・直接染毛料(カラートリートメント等)

・酸性染毛料(ヘアマニキュア)

・植物染料(ヘナ等)


に分けられます。


そして、世間で一番多く使われているカラーはどんな名前がついていても酸化染毛料に分類され、これらは全て髪が傷まないなんて事はあり得ません。


オーガニックやハーブなど植物染料と勘違いして使用してしまうと

とんだ誤解を招いてしまいます。


もし、現在ご利用のカラーがどの分類のカラーなのか気になる場合は、サロンに問い合わせてみてもいいかもしれません。


もしそれが酸化染毛料なら

少なからずダメージがあり、そのダメージはほんの少ししか入っていない配合成分の何かで変わるのではなく、ヘアカラーのやり方で変わる


そう思って頂けると良いと思います。



追記

最近似たような名前で”ハーブカラー”というのカラーも増えてきています。


こちらもオーガニックカラーの時と全く同じやり方ですね。

ただ厄介なのが実際植物染料のハーブカラーもあるんです。

ですので名前が同じだからもっと紛らわしくなってしまいます。


でもこれも同じように

ほんの少しでもアルカリや過酸化水素を使うのであれば

それはただのカラーと変わりません。


これも施術前に確認した方が良いメニューですね。


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