白髪染め(黒染め)後に明るくする方法
白髪染め(黒染め)後はカラー剤の性質でどうしても明るく染める事はできない。
そして
例え明るいカラー剤を使用しても場合によっては暗くなってしまうこともある。
この写真の様に、根元だけ明るくなって毛先は逆に暗くなってしまったという
いわゆる逆プリンといった様な状態になってしまうこともあります。
詳しくはこちらの「なぜ白髪染め(黒染め)後はあかるくならないのか」をご覧ください。
1.染料を含まないカラーで残りのメラニンを少しだけ減らす
2.脱染剤を使い染料を分解する
3.染料が自然に退色していくのを待つ
しかし
どの方法もそれなりにデメリットがあるので
今回はその方法とデメリットについて
まず1つ目
『染料を含まないカラーで残りのメラニンを少しだけ減らす』
カラー剤の中には全く染料が含まれていないライトナーと言われる”明るくする為だけの薬”があります
これを使うことで明るくできる可能性があります。
この様に上の図の元々黒髪だった髪にはメラニン色素がある程度残っているので少しだけ明るくなります。
しかし
元々下の図の白髪だった髪にはメラニン色素が無いので明るくなる事はほぼありません。
それは
”ライトナーもカラーと同じ様にメラニン色素は減らせても染料は分解できないから”です。
このことをふまえて
『染料を含めないカラーで残りのメラニンを少しだけ減らす』方法のデメリット
・元々白髪だった髪はほぼ明るくならない
・白髪染めを繰り返しメラニン色素の残量が少なくなっている髪はほぼ明るくならない
・染料が含まれていないのですでに色が抜けている白髪は全く染まらない
・明るくなったとしても1~2トーン程度
・今までのカラー履歴や元の状態にかなり左右される
・髪の負担も通常のカラーより大きい
この様なデメリットがあります。
メリットとしては
極端に色を変化させるわけではないので仕上がりに極端な色ムラが出来る可能性が少なく
髪への負担もブリーチ程は無いのでやりやすいと言えます。
ただ
ご自身で染めている方はすでに色ムラになっていることが多く、そのムラが顕著に出てしまう可能性はあります。
それが美容室で染めた事が原因でムラになってしまったと勘違いされ
トラブルの原因になってしまったと言う話は各所で聞かれます。
白髪染め(黒染め)の色ムラの修正はとても難しく完全に修正することはほぼ不可能です。
ホームカラーをされている方はその後美容室で明るくするにしても、ある程度の色ムラは出来るものだと認識して頂いたほうがいいかもしれません。
次は
「脱染剤を使い染料を分解する」
について。
脱染剤と言う聞き覚えがないと思いますが、主に使われているのはブリーチです。
ブリーチにはメラニンを減らす脱色効果と染料を分解する脱染効果があります。
これにより白髪染めで黒くなってしまった髪も明るくする事が可能です。
しかしこの方法にももちろんデメリットがあります。
・ダメージがかなり大きい
ブリーチを使えば当たり前のようにダメージはかなり大きくなります。
パーマや矯正をされている方はダメージが蓄積しているので特に注意が必要です。
・時間がそれなりにかかる
ブリーチ後の髪はあまり綺麗ではないので必然的に2回染めるダブルカラーをすることになります。
特に白髪染め後のブリーチは色ムラも出やすいく、希望の色や髪の状態により2回3回とカラーをする必要があるので時間がかかります
・退色が早い(色持ちが悪い)
一度ブリーチした髪は退色がとても速くなります。
綺麗な状態を保つためにはマメなカラーを続けていく事が必要になります。
・パーマや矯正が出来なくなる
絶対にというわけではないですが、ブリーチ後はパーマや矯正がきれいにかからなくなります。
パーマや矯正をかける予定のある方はブリーチはオススメできません。
逆にメリットを上げるとしたら
他の2つの方法に比べて確実に明るくなるということ。
どんなに黒くなってしまった髪でもブリーチを何回も繰り返せばいくらでも明るくはできます。
(髪が耐えれれるのであれば)
ブリーチを使って明るくする方法は確実に明るくすることができますが、個人的にはよっぽど急を要する場合以外はあまりオススメしません。
髪は一度ダメージを負ってしまうと二度と戻らないからです。
その後いくらトリートメントを頑張ったとしても、かなり短いショートカットの方以外はそのダメージ部分は2年3年と残ります。
ブリーチをする際は2、3年後の先の事を考えて決断してください。
ちなみに最近では
ブリーチを使わない「ティント除去剤」と言われるものもあります。
こちらはブリーチと似ているのですがブリーチ程はダメージは少ないので、希望の色によっては有効な手段と言えます。
しかし、用途がかなり限定されるのでそもそも扱っているお店があまりありません。
こちらは担当の美容師さんに問い合わせてみてください。
そして3っつ目の
「染料が自然に退色していくのを待つ」
について
カラーで染めた染料は時間とともに退色していきます。
退色していくということは髪の中にある染料が抜けていくと言う事。
その自然に抜けていく褪色を待てば少しづつですが明るくはなります。
じゃあしばらくカラーはできないの?
と疑問に思う方もいるかもしれませんがそんなことはありません。
ヘアカラーでは新しく生えてきた髪のみを染める技術
いわゆるリタッチという染め方があります。
つまり自然に明るくなっていくペースに合わせてリタッチを少しづつ明るくしていくことで
カラーをしながら明るくなるのを待つことが可能になります。
しかしこの方法でもデメリットはあります。
・時間がかかる
個人差がありますが自然に退色していくペースでしか明るくならないので
黒からご希望の色になるまでは1年以上かかってしまう事もあります。
・カラーの色味が選択できない
全体を染めることが出来ないので色味の変更が出来ません。
希望の明るさになるまではそのままの自然な髪色でいることになります。
・色ムラがカバーできない
これも同じ様に根本しか染められないので全体の色ムラはカバーできません。
・担当が変わったり店が変わると危険
毎回自然に退色していくペースに合わせてカラー剤を調整しなければならないので
途中で人が変わったりお店が変わったりすると上手く合わなくなったりする事もあります。
最悪の場合 明るい→暗い→明るい といったストライプみたいな状態になったりしてしまいます。
メリットをあげると
他のどの方法よりも圧倒的にダメージが少ない事。
前半の2つ様に白髪染め後の髪を明るくしようとするにはダメージがどうしても大きくなります。
リタッチをしているだけならパーマなどにも影響しにくいのでヘアケアの面では一番理想的ではあります。
まとめると
仕上がりの明るさをもとめるなら
ブリーチ > ライトナー > リタッチ
という感じで
ダメージやリスクの大きさも
ブリーチ > ライトナー > リタッチ
という感じになります。
単純に白髪染め(黒染め)後に最短で明るくしようとすればするほど髪のダメージが大きくなるので自然とリスクが高くなるということですね。
ですので、これから一度白髪染めや黒染めした髪を明るく染めようと考えている方は
こういったリスクをふまえてよく担当の方と相談しながら染めてください。
0コメント